第六大陸

第六大陸〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

むぅ、月面美幼女生着替えとは小川一水め、やるな! 星雲賞を獲ったのもうなづけるというものよ。


いや、実際宇宙開発物として面白い。資金1500億円で月面に恒久有人基地建設。しかも政府や軍主導でなく日本国内の民間企業だけで。
日本企業のロケット小説だと野尻浩介のロケットガールとか思い出すけどあっちは地球軌道上までの話、こっちは10年計画で技術開発から初めて資材その他およそ200tを付きまで運ばなければならないのである。
もちろんちょっとばかり未来の話で、今現在存在していない技術とかも使ってるんだが、たかだか20年程の未来なので十分想像の範疇に入る技術だけなのである。
詳しい人間が見たら何かと突っ込みも入るのかもしれないが描写が現実的で、これなら本当に30年後位には誰でも(金持ちなら)月に遊びに行けそうな気もしてきてしまうのである

月面に民間企業が”何の”基地を作っているのかは読んでみてのお楽しみ。最後には贅沢な展開も待っていて、星雲賞を獲ったのも納得の面白いSFだったのであるよ。