これは男にも女にもありがたいものではござらんか。これを不浄と言っては男の心が萎えますぞ!

正直な話、”規制すること”そのものには賛成と言ってもいい。18禁なものは未成年が手ぇ出せないようにするのは当然だと思うし、おまえらやりすぎだって感じるのも無くはない。ただ、表現内容にまでお上が踏み込むのはやっちゃいけないことだよなぁ。
「今でも係りの者が規制を行っている。それでも年に出るのは数冊に過ぎない」なんて言っているが、『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』、『ちびくろサンボ』が発禁になり、「土方」や「床屋」が放送禁止用語となっているこの世の中で、お上の感覚を信用なんてできると思うのか? まあ、お上の決定ってより人権団体の自意識過剰とメディア側の事なかれ主義の結果ってのもあろうし、納得出来るの内容のものも多々あるが、それ以上にごく一部の人間の個人的な差別、嫌悪が放送禁止用語などに形を変えて他の大多数の人間の言論を縛っているようにしか見えンのだよ。


正直、こんないくらでも拡大解釈可能な曖昧に過ぎる条文を加えられた上で規制派の議員の言動とか見てると、そんな奴らの感覚を信用するなんてことはとてもじゃないが出来やしねェ。あんたらに任せたら図書館戦争の世界がフィクションで無くなる。条例がこのまま通ったらアンタら戦前の言論統制か中国の文革でもやるつもりなんじゃねェのか?


漂白されて、完全滅菌された環境ってのは”清潔”ではあろうが、”健康”なのかねェ。俺なんかはデビルマンで恐怖におののき、宇宙戦艦ヤマト男のロマンに酔い、うる星やつらのクラマを見ておっ立てたりしながら成長してきた世代な訳で。童話とかだって、表面のふわふわしたメルヘンよりもその下に隠された残酷さこそが醍醐味だと思うわけよ。なにより子どもが見て育つのはアンタら親の背中じゃないのか? 自分の背中が子供に与える影響はアンタらの言う有害図書より劣るのか? 自分の背中に自信がないからって規制に頼ってアンタらの義務を放棄しようとしてないか?



……都条例の話を聞いてて、こんなことを考えてしまう少子化を助長する未婚オヤジの戯言であった。